未経験からMRへの転職|安定した業界で高収入を

新薬MRと後発品MR

MRには取り扱う医療用医薬品によって「新薬MR」と「後発品MR」とに分けられます。新薬MRは先発品と呼ばれる、効能効果や安全性において従来の医薬品とは異なる優位性のある新たに開発された医薬品を担当するMRを指します。後発品MRとは、そうした新規に開発された医薬品の特許期限が切れた後に、同じ成分で作られた医薬品(後発医薬品またはジェネリック医薬品と呼ばれます)を担当するMRを呼びます。

新薬MRと後発品MRの仕事上の違い
新薬MRは医師に自社の医薬品の優位性を理解してもらい、患者さんに使ってもらうことを目的に活動します。従って、医師を訪問し、面会してそうした働きかけをします。一方、後発医薬品はその薬の優位性や安全性は先発医薬品を使ってきた医師には既に理解されていますので、自社の後発医薬品を使ってもらうためには価格の安さや安定して供給できる点、さらには確かな品質であることをアピールします。また病院の場合はそうしたアピールをする相手は医師ではなく薬剤部であったり、事務長などの経営を担う立場の人になる場合が多く、この点も新薬MRの仕事と異なる点です。
 
給与面の違い
後発医薬品は先発品のように研究開発に莫大な資金を投入する必要がありません。その分、同じ効能効果や安全性のある医薬品を安価で製造・販売できますので、安さを武器に先発品からの切り替えを狙います。従って後発医薬品メーカーにとっては「ローコスト経営」が重要になります。その結果、人件費も低く抑える傾向にあります。また医師の薬物治療のパートナーという役割とは違い、医薬品の専門知識は必ずしも必要ないためMR認定資格を必要と考えない後発医薬品メーカーも多く、異業種からの未経験者を採用しやすいこともあり、給与水準は新薬MRよりも低いのが一般的です。

後発品市場の変化
本格的な普及に伴い競争も激しさをましている後発品市場では、変化も激しくなってきています。そのひとつがAG(オーソライズドジェネリック)の活発化です。AGは特許切れを控えた新薬メーカーが、特許が切れる前に特定の後発品メーカーに対して自社製品の後発品の製造・販売を許諾するものです。これによって後発品メーカーは競合する後発品メーカーに先駆けて後発品を販売できるため、シェア獲得において有利になります。一方の先発品メーカーも、放っておけば後発品にシェアを奪われるだけですので、特定のメーカーに後発品の製造・販売を許諾することでロイヤリティ収入を見込むことができます。

もうひとつの大きな変化はオフ・パテント・ドラッグ(OPD)というカテゴリーの登場です。これは長期収載品と後発品を合わせた分野を指し、武田薬品とテバ社との合弁で設立された「武田テバ」社が明確に打ち出したカテゴリーです。武田テバ社はテバ社の世界的に価格・品質などで高い競争力を有する後発品と、やはり競争力のある武田薬品の長期収載品を持つことでその成長性などが期待されており、他にも新薬メーカーから長期収載品の移管を受けて同様の業態に参入するメーカーの動きが見られますので、今後は後発品事業の主役となっていく可能性も考えられます。